2010年7月7日水曜日

創作物における人は常に人の断片

創作物における人は常に人の断片でしかない
絵が、絵の具の塊として感じられないようであってこそ
絵が成立するように


創作物における人は人じゃない、ということ
それがいったい何なのかといえば

創作物においては
「現実に、存在し得ない人格を描くことができる」


ということを導いてくる




これは非常に厄介である

例えば、絵画においては
それが現実を模しているのか、
あるいは、空想の産物なのかを区別することは
比較的、容易い

しかし
ことに創作における人間というか
創作物の中で感じられる人の人格については

人の姿をして言葉を喋れば
人としての振る舞いと
もののけの振る舞いに
まったくもって見分けが付かない


人の姿をして
自分の意見を言う「猫」が描かれていても
私達はそれを個性的な人間とでも言うことだろう



私達のこの人格に対する感覚の鈍さと
人格の描き方が狂った醜いコンテンツが合わさって

私達自身の現実における
”人としての振る舞い”を僅かずつ崩壊させていく


それ故に
触れるコンテンツ
特に”人らしきもの”が描かれた作品には
気を付けるべきであり

というか
自分で”醜い”と思ったコンテンツからは
即刻で、目を逸らすべきだ


良い人格とは
善人や聖人君子ではない

むしろ
日常生活にあって
生み出す誤解が少ないとか
そういうことだ

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